オーボエ奏者・藤井貴宏 オフィシャルブログ Grüß Gott aus Bayern!

音楽&ビールの街・ドイツはミュンヘンから、再びバイエルンの田舎にお引っ越し♪自然の中で生活しながら音楽や日々の話題を中心に掲載中です☆

一つの時代・・・


今何を一番意識して生活しているかといいますと・・・
ずばり「体力作り」なのです。何も筋トレとかそういった大変なものではなくて、ごくごく自然な基礎体力をあげることと体の「柔らかさ」取り戻すことが目的。今まで頭で考えすぎたり練習しすぎたり、体に力がはいってしまうようなことを知らず知らずのうちにしすぎていたことをこの頃痛感するのです。「体がフリーに」なっていないなと。

そんな折、今日奥様マルギットがふと話をしてくれたのです、「ベルリンフィルとかやっていたころはとにかく一生懸命だった。それはいいことかもしれないけれど、結婚して子供ができて子育てをして、田舎に戻って家畜の世話をしたり家事をしたり、ほとんど練習する時間がないのに何故か今のほうが指も動くし確実に上手になったわ。主人も同じだけれど、音楽を愛することと同時に、いやそれ以上に生きていること、自然と共生していること、日常に対して愛しながら生きることのほうをより重要に思っているの。だからきっとあなたも練習ではなくて、今ここで生活すことそのもによって伸びていてくれていると私たちは願っているわ」と。うん、なかなか深い良いお話です。今はそれが本当によく理解できる。音楽しているだけでは当然「片一方」しか表現することしかできないだろうと思うわけです。音楽しかわからない人の音楽。体が健康的で自然と会話しながら生活する、これこそが良い「音楽」を奏でる一番の練習なのかもしれません。

実は今日、かの有名な「アンサンブル・ウィーン=ベルリン」のファゴット奏者、トルコ・ヴィッチ氏がメンバーとして最後の演奏会を故郷グラーツでしています。主も昨日からそわそわしていました。それもそのはず、あのスーパー木管五重奏を設立した発起人はトルコヴィッチなのですから・・・。個人的に彼とは兵庫での出会いをはじめ、その後もその温かなお人柄と「自然」に逆らわない音楽づくりにいつも感心、感動させられてきました。そんな彼がアンサンブルから引退すると思うとなんだかとてもさみしい。でも彼は70歳、確かに体力的にも少し辛くなってきていたのかもしれません。心から「お疲れ様でした」と言いたいです。そして今、彼が2005年に発表した著書「Hast du Tone!(自分の音を持て)」という本を難しいドイツ語と格闘しながら読んでいます。実に深い、やはり音楽だけではないお方です。

なんだか一つの「時代」が終わったようなそんな気分のいま。改めて自分の進む道を考えながら2回の散歩をしてきました(笑)夕方の散歩では近くの滝まで急坂をツイストしながら1時間、じっくり歩いてまいりました。今日の風景を♪どうぞ(^^)








うちのみっつぃ〜によくにたシッシ〜がやってきました。なかなか珍しいツーショットです☆






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