オーボエ奏者・藤井貴宏 オフィシャルブログ Grüß Gott aus Bayern!

音楽&ビールの街・ドイツはミュンヘンから、再びバイエルンの田舎にお引っ越し♪自然の中で生活しながら音楽や日々の話題を中心に掲載中です☆

人の気持ちを考える(抜歯で思ったこと)

先週日曜日、用事でオーストリア国境沿いに行ったついでに、オーストリアの山の中のヴァルヒ湖に行ってきました。


到着した瞬間「わー」と思わず声を上げてしまうほどに美しい景色に圧倒、なかなか写真では伝わらないかもしれませんが、空気感が本当に素晴らしかったです。



ドイツやオーストリアのお店、基本日曜日はお休みです。多くの人が散歩やハイキングを楽しむのですが、今や我々にとっても楽しみの一つ。お金をかけず、ひたすらに自然の中を歩く、これだけで沢山のことを得ることが出来ます。




家族で過ごすのにもぴったり!あーでもない、こーでもないとお喋りすることが、これまたとっても貴重な時間でもあります。自然、素晴らしい!




自然の中でパワーをチャージしまして、この前の水曜日、ついに右顎上下の親知らず抜粋の手術を受けてきました。結果は大成功、先生に大感謝です!!
前回、左側を抜いた時は日本でしたが、こんなにも仰々しい感じではありませんでした、「手術」なんて言葉も出ないほど。
ところが今回は正に手術という言葉がぴったり。先生に楽器吹きだということを伝えると、CTを撮ってこいだとか、全身麻酔でやります、とか、ホントにえ?え?ということばかり。おまけに当日通された部屋はテレビで見たことのある大きな電灯にホントの手術台、そしてベルトで固定されるわ、先生や麻酔科医あわせて5人体制!!あわあわする間もなく鼻に液体垂らされて息吸って、、気がつけば覚醒室に。Wahnsinn(狂ってる)、Unglaublich (信じられない)と覚醒前は連呼してたらしい(笑)早速確認のレントゲンをとって、お迎えに来てもらった奥さんとタクシーで帰宅。さすがドイツ、早い。


先生は一言「難しかったよ」と。
骨も頑丈で、抜くのにもかなりの力がいるにもかかわらず、神経が近かったとのこと。CTで神経の位置をイメージして、眠らせて気が散らないように集中して手術する、今考えれば全てがベストなやり方だったようです。先生、本当にありかとう!!
大事を見てまだまだ楽器は吹きませんが、とっても穏やかな気持ちで今いられることに感謝です。







家に戻ってからはひたすらに安静。プリントでも先生からも「一週間はなるべく家で静かにしていろ」とかなりキツく言われる始末。奥さんは元看護師ということで、これまたチェックが入る(笑)何かしようとすれば怒られます(笑)早く良く治すにはとにかく寝ることだそうです。


初日はひたすらに横になり、翌日は誕生日にも関わらずほぼ寝たきり。誕生日に寝たきりだなんて多分赤ん坊以来かもしれません。


そこでいつも考えることはない、本当に多くのことを思いました。端的に言うと「こうして寝ていなくてはいけない人が沢山いるということを知る、そしてその人の気持ちを少しだけわかることが出来た」ということです。よく「弱い立場の人の気持ちになれ」なんて言いますが、今回自分がこういう身になってみると、本当に理解することはなかなか難しいなということがわかります。今回の場合、気持ちは元気ですからすぐに「〜行きたいな」とか「〜食べたいな」とか頭に浮かぶのです、でも一週間はホントに禁止。これが数ヶ月、数年、もしくは一生という人がいると思うと、普段自分があれこれ考えていることが如何に傲慢かとつくづく恥ずかしくなってしまいました。「健康第一」というけれど、本当その通り。それに感謝しなくてはいけない。高望みしたり、あれこれ人と比べたり、自分を卑下したり、訳がわからないこと考えていてはダメだなと心から思う、貴重な反省をしています。こう思うことが出来る誕生日、本当に良かった。

奥さんや少年にもだいぶ心配かけてしまいました。それでも少年は気を遣って、お花を積んで来てくれたり、




誕生日プレゼントを初めて彼が選んでくれたり、とっても嬉しかったのでした。そのプレゼントがおもしろい、お金が貯まるよう(笑)&幸運の象徴の豚さん貯金箱入りユーロチョコレート、来週からのウィーンに向けて前回は持っていくのを忘れた「塩」、そしてそれらを入れてプレゼントする買い物カートというラインナップ、いやはや、あっぱれ!!






奥さんからも手作りのオーストリア産の民族木工タペストリー、そして欲しかったワインのデキャンタ。そして少年からのバースデーカードと盛りだくさん!2人ともありがとう!




正直歯を抜いて具合は良くなかったのですが、去年の空の上で3人で誕生日を迎えたのに比べれば何倍も嬉しい、家族で過ごす誕生日でした。2人には本当に感謝です。そしてわざわざメールなどでメッセージを下さった大事なお友達の皆様、ありがとうござました!この一年、大事にゆっくり過ごしていきたいと思います。








ここからはおまけ、ミュンヘンのほっこり話。
一昨日のこと、少し外に出ようと思い近くの公園へ。お気に入りのアイス屋さんでアイスを買って食べていると、巨大なはしご消防車が来ました。え、まさか?と思ったらアイス屋の前に横付けしてアイスを買う消防士さん(笑)
チャーンス!と思って少年と近寄ってみました。思い切って写真撮って〜というと快くツーショット!ラッキー!




と思ったらもう1人の消防士さんが「消防士になってみるか?」とまさかの助手席に本物のヘルメットと無線機を装着して座らせてくださいました!やったー!この前は警察車両に乗せてもらって、いやはや、ミュンヘンの皆さんホントに親切。ちなみにこらは特別なことではありません。市民と一緒、という雰囲気が本当にほっこり、みんな警察官にも消防士さんにもお友達感覚です。

「ありがとう!消防士さん、アイス美味しい?(笑)」








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