オーボエ奏者・藤井貴宏 オフィシャルブログ Grüß Gott aus Bayern!

音楽&ビールの街・ドイツはミュンヘンから、再びバイエルンの田舎にお引っ越し♪自然の中で生活しながら音楽や日々の話題を中心に掲載中です☆

Symphonie Orchester des Bayerischen Rundfunks


今日は久々のバイエルン放送交響楽団定期演奏会に行って参りました。

天気も素晴らしく出かけるのにはとっても気持ちが良かったです♪


これでも夜19:50ですよ〜




ミュンヘンといえばバイエルン放送交響楽団バイエルン州立歌劇場、ミュンヘンフィルハーモニー交響楽団

世界でも名だたるオーケストラがあります。中でもバイエルン放送交響楽団の評価は高く、今や世界最高峰の

演奏を聞かせてくれるオーケストラ。ミュンヘンに住んでいながらもなかなか聴きに行く時間がなかったり、

時間があってもチケットが取れなかったりとチャンスを逃していました、実に半年ぶり(^^;)

しかもプログラムが素晴らしい!

オリジナルは一曲もなく、シューベルトとリヒャルトシュトラウスの歌曲をブラームスやマックスレーガー、

アントンウェーベルンといった作曲家がオーケストラに編曲したもの、実に11曲が前半、そして後半は

ブラームスのピアノ四重奏をシェーンベルクがオーケストラにアレンジした四重奏第一番というもの。

このプログラム、なかなか日本では聞けないですが、ここドイツでもかなり珍しい。まずお客さんが入りにくい、

そしてオーケストラの技術、色彩感が問われる非常に難しい曲なのです。



このプログラムを構成し、今回の指揮を務めたのはクリスチャン・エッシェンバッハ

過去何度となく彼の指揮で北ドイツ放送響やミュンヘンフィルの演奏を聴きましたが、、、ん〜〜、いまいち

あっていないというか、それとも調子が悪かったのか、と言った感じで名演ではありませんでした。

このプログラム、オーケストラもですが、指揮者も試される非常に興味深い演奏会です!








前半のソリストバリトンのマティアス・ゲルネ。

高校生の時にCDを聴いて感動してから15年、ついに生で、しかも素晴らしいプログラムで聴ける!


といいながら、昨日、すでに一回目の定期演奏会をラジオで聴いてしまいました(^^;)

一音目からオーケストラが、そしてゲルネが美声で・・・感動でしたね!(誕生日の夜、いいお酒が飲めました)










先日5月18日にバリトン界の巨匠、フィッシャー・ディースカウがバイエルンのご自宅で逝去されました。

ソリストのマティアス・ゲルネもディスカウの弟子のひとり、そしてもちろんバイエルン放送響とも深いつながりが

ありました。今日の演奏会は彼の追悼演奏会ということも込めてのものとなります。






演奏会、素晴らしすぎました!!!

なめらかさ、ピアノの美しさ、音色の豊さ、アンサンブルの質、どれをとっても本当に美しかった!!!!

ドイツリートということもあります、やはりゲルネもワイマール出身、オーケストラのソロを担当する人もドイツ人が

多い、だからこその歌い回しや音色感、圧巻でした、説得されすぎました(笑)こんなに空間にひたって音楽を

聴けたのはいつ以来だろうか・・・上手な演奏、それはあります。しかし「時間」や「空気」を感じさせてくれる演奏

にはめったにお目にかかれません。今日の演奏はまさにそれらを存分に感じさせてくれるもの。

ゲルネの暖かな声と表情豊かな歌い回し、テキストを伝えるその技術、感動です。

約一時間にもおよぶこのリート特集の最後はR.シュトラウスの「Morgen」、「明日」。

これはシュトラウス自身の編曲版ですがヴァイオリンの美しすぎるソロで終始流れて行きます。

素晴らしいソロで最後の一音までかなえられたとき、天国へディスカウが昇って行くような、そんなある種

究極の美しさが感じられた程です。





後半はオーケストラとエッシェンバッハの力量と音楽が問われるプログラム。

一言で「圧巻」でした。

何度か聞いたことありますが、こんなに満足して聴いたのは生まれて初めて。

エッシェンバッハの音楽の持っていきかたも非常に自然で、しかし時に彼の色を見せて行く、非常にセンスが

あって納得させられるもので、オーケストラに泳がせるところと自分に引き込むところをうまく作っていました。

特に印象的だったのはホルンとシンバル。いやはや、あの音色間と音楽性完璧です!!!(笑)



エッシェンバッハ、素晴らしかった!!!

今回のプログラム、彼だからこそのこのクオリティだったのかもしれません。

それはお客さんの喜び方が半端ではなかったし、何より楽団員が非常に良い顔をして拍手を受けていたことに

現れています。





隣に座っていた常連のドイツ人おばさん「こんな素晴らしい演奏はなかなか聴けないわ、今日は本当に良かった」

と熱く熱く語っておられていたのもうなづけます。



オーボエのシュテファンシリのドイツリートの伴奏、素晴らしかった!!!

良い音はもちろんですが一つが一つが丁寧でなめらかで・・・素敵だったなぁ!いい勉強になりました♪

こんな演奏が聴けるだなんて幸せです♪♪♪





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