工夫とアイディア♪ - オーボエ奏者・藤井貴宏オフィシャルブログ　Grüß Gott aus Bayern!

皆さんは楽器を演奏されたことはありますか？たいていの方は小学校でリコーダーやピアニカ（メロディオン等

ともいいますね）等を経験されているかと思います。楽器というのはピアノであれ弦楽器であれ管楽器であれ

みんな手を使い「指」を使って演奏します。そう、我々にとって指は生命線ともいえるとても大事なものです。

この職業をしていると本当に手の大きな人、指の長い人によく出会います。背格好は小柄でも手は驚くほど

大きいとか、けっこう良く見かけるものです。ピアノを弾かれたことがある方はわかると思いますが、やはり大きな

手、長い指の人の方がピアノを弾くにはどうしても有利になります。1オクターブ（ドからもう一つ上のドまで）が

軽々届く人、もしくはドからミぐらいまでとどいちゃう人等、それはそれはびっくりしちゃいます（＾＾；）

無論、私が吹いているオーボエにとっても手の大きな人、指の長い人は多くて、やはり大きい方が指が軽く

動かすことができて（我々は指を回す、なんていいます）これまた良い感じ。

しかし！

私、自分のお手て、好きなんですが手のひらが広い割に指が5本ともとっても短くてかわいい手なのです（＾＾；）

なのでピアノを弾くのにもオクターブが本当にギリギリで・・・「どうやってこれ弾くんだ？」なんて悩んだ時期も

あったほど。大学に入って軽々皆さんが弾いているのを見てショックを受けたこともありました。そしてオーボエを

吹くにもどうしてもちょいと小さすぎる。。届かないということはないのですが若干ひきつり気味で、他の指が

つられてしまう現象が昔から起きてしまうことをずっと「どうしたらいいかなぁ」なんて考えながら、それでもだまし

だまし、仕事ができない程は支障がないようにしているのですが、やはり少し「力を入れている」部分があります。

この状態はハッキリ言って良くない。

長い間演奏するためにも「力が入る」状態は良いことなど一つもありません。

そこで今は、改めて「良い方法は無いだろうか」と毎日色々と「自分にあった工夫」を模索しております。

よりよく吹くために。

指に少しでも力が入るとどうしても体全体に力がかかります、筋肉は関係しあっていますから、これは非常に

大切なこと。

今一度、自分の指、腕はどんな状態なのか、鏡を見て、観察して、考えて、今まであまり得意としていない

フレーズをゆっくり、考えながら、色々な角度から試みてみました。

私は中学生時代に独学でひたすらに練習したために、あまりよろしくない「癖」をたくさん持っていました。

高校時代はとにかく「追いつかなくては！」との一心で一生懸命練習をし、大学時代はありがたいことに既に

たくさんの仕事をいただき忙しくし、出てからすぐにオーケストラに入り、そしてドイツにきて師匠に一から

叩き込まれ・・・考えてみればゆっくり「この問題」について取り組むことは無かったのかもしれません。というか

なんとかなっていたのでしょう。しかし今はどうしても「より良くしたい」と強く思う訳です。

ここ数日は暇さえあればこのことに挑戦しています。

そして、今日の午前中、

「むむ？？これはもしや！」

とある感覚に陥りました。今までにないスムーズな感覚。しかしあまりこのような手の形をしている人は見たことは

ないのですが、でもでも私にとっては非常に自然に見え、力をあまり入れることなく難しいフレーズを吹けているの

です。今まであまり使っていなかった筋肉が動いている、つまり無理をしていたために腕の筋肉をあまり使えて

いなかったようなのです。このおかげで当然胸の筋肉の緊張が解けて息もスムーズに入り色々な意味で自由に

なった感覚。

これですよ、これこれ！！！！

と一人でにやにやしながら喜んでしまいました（＾＾；）

ただ練習しただけではこれはわからなかったでしょう。やはり「向き合う」時間がなければ到底たどりつくことは

出来なかったことで、今、時間があってよかった！と改めて思う瞬間でした（笑）まだ完璧ではありませんが、もう

毎日積み重ねていけば来月の大事な本番には間に合いそうです！体、それは不思議です。無理、と思っていた

ことも変化していってくれるのですからスゴイ。

思わず嬉しくて書いてしまいました（＾＾；）

ただちょっと練習しすぎてるかも・・・。

話はがらりと変わりまして、題名の「アイディア」についてです。

おいしそうな青りんご！本当においしいんです、大好き♪