オーボエ奏者・藤井貴宏 オフィシャルブログ Grüß Gott aus Bayern!

音楽&ビールの街・ドイツはミュンヘンから、再びバイエルンの田舎にお引っ越し♪自然の中で生活しながら音楽や日々の話題を中心に掲載中です☆

復活祭

今日はキリスト教最大のイベントともいえる「イースター=オースター=復活祭」であります。

ママミッツィーも復活してくれればいいのに、と本気で思ってしまいます。

昨日からミュンヘンに入り、今日はニンフェンブルク城近くの大きな教会、Christ-Konig教会での音楽ミサの本番をしてきました。ミュンフェンフィルハーモニカーの団員さんなどの寄せ集めでしたが、オーボエは今ミュンヘン音大で勉強しているカタリーナちゃんがセカンドで、モーツァルト戴冠式ミサなどを演奏。合唱も含めとても実りある本番でした。が、やはりここでもママミッツィーのことばかり・・・。間違いなく天国に行っていると思いますが、まだ思い出を記事にする元気が出ません。。。

演奏会にはいろいろな形態があるわけですが、ここ最近、教会での演奏ということの意義を考えさせられています。確かにホールなどでの演奏は室温管理などからすべて「演奏するため」に整っているわけで本当にありがたいわけです。それに比べ教会は寒かったり湿度がまばらだったり、吹く場所があまり適当でなかったりと不都合なことがたくさん。でも「教会」という場所ゆえか、不思議と「音楽」に集中できる気がするのです。「聞いてくれている」という雰囲気がある。ミサなど、話を聞いたり、何かを尋ねたり嘆いたりと「何か」を求めて集まる場所。そこで「音楽」を求めて人がいる、そんな気がするのです。

音楽大国ドイツ。
でもその現状は決して良いものではありません。オーケストラにお客が入らない、オーケストラが毎年潰れていく。そして地方(国のほとんどが地方と言える)では教会での演奏会を含め極端に少ない。

こういったことからなのか、先日、お手伝いのイルミが彼女の自宅を案内してくれた時のこと。
シュナイトゼーという本当に小さな村の教会に連れて行ってくれました。村の大きさからしたらとても大きな教会で、派手ではないけれどとても美しい。中を見て回っていると教会の神父様の奥様がいらっしゃいました。イルミが「タカヒロ、ここで演奏してみたいとか思う?」「うん」とこたえると、早速その奥様と2人で何やら話を始めるのです。「演奏会は年に一回くらいかな。もししていただけるならぜひ!」と即決(@。@)あまりクラシックには興味がなさそうなイルミが「私がいろいろコーディネートするから」と豪語し、さすが村の人気者、教会をでるやいなや、知り合いに会うたびに「今度演奏会あるから!」と宣伝。

でもこれって「必要とされる」音楽の一つの形かな、と思うのです。「演奏会、この近くの教会たくさんあるから、タカヒロ車買わないと」なんてイルミが言うのですが、でもちょっと本気に考えてしまいます。こんなに「必要」としてくれる。「ドイツのオーケストラに入りたい!」という気持ちはもちろんあるけれども、それが「1番」では決してなさそう。

もちろんほかにもいろいろなことをしていて、新たな室内楽グループを今結成中、日本、ヨーロッパはもちろん、アメリカ進出も思案中です。でもでも、上に書いたような「必要としてくれる村の人に何かを提供する」形が1番好きかも、なんて思っている今日この頃です。ママミッツィーの供養も併せてしながら、今後大切にしたい一つの形です。


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